TMクリニック 西新宿 皮フ科・内科

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院長コラム

2018.01.29

顔のイボを除去するための治療方法ー飲み薬とそれ以外の方法について専門医が解説ー

こんにちは。TMクリニック西新宿院長のおかだりかです。
「顔のイボ」が気になっている方は、大勢いらっしゃるのではないでしょうか。「顔のイボ」といってもその症状や原因はさまざまです。原因により治療方法は異なり、飲み薬で治療する場合や液体窒素を使った凍結療法を行う場合があります。ここでは、顔にできてしまったイボについて、原因ごとにわけて、それぞれの治療方法をわかりやすく説明していきます。

顔のイボのさまざまな原因とその治療法

「顔のイボ」といっても、その症状や原因はさまざまです。そして、患者さんがいう「イボ」と皮膚科医がいう「イボ」では、病気が異なることがよくあります。皮膚科医がいう「イボ」は、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)といって、ウイルスによるイボのことを指します
患者さんは、顔にある小さなできもの全般を「イボ」と呼ぶことが多いように思います。なので、患者さんが訴える「イボ」の原因は多種多様なのです。
顔や頭部には、皮膚科医のいう「イボ」である尋常性疣贅もできます。尋常性(じんじょうせい)とは、「ふつうの」という意味です。このイボは、治療を行わないと改善せず、徐々に拡大していきます。通常は、-196℃の液体窒素を用いて、低温にて細胞を凍結し、壊死、脱落させる治療法である「凍結療法」を行います。液体窒素を綿球や綿棒に染み込ませて、それをイボに当て、組織に浸透させて凍結させます(写真参照)。

液体窒素の治療で使う綿棒

液体窒素の治療で使う綿棒

通常は、1回のみでは改善せず、1-2週間ごとに繰り返して治療をする必要があります。小さなウイルスが原因で出現するイボなので、しっかり治療を行わないと、再発する可能性もありますので、皮膚科医が治ったと判断するまで、通院を続けたほうがよいでしょう。

若い人で顔面に多発する「イボ」として受診される中には、「扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)」という疾患の方もいます。尋常性疣贅の原因はウイルスと説明しましたが、この疾患の原因も同じウイルスです(厳密には型が異なります)。かゆくて多発することがありますが、自然に消失することも多いと言われています
かゆくて掻くと、その掻いた部位にそってイボが広がることがあります。若い人に多いですが、自然に改善することが多いので、治療はせずに経過観察を行うこともあります。また、「ヨクイニン」という漢方薬を処方することがあります。ヨクイニンは保険診療で認められており、よく効く方もいますので、多発したイボで悩んでいる方で、原因が扁平疣贅であれば内服してみることもよいでしょう。

顔にできるイボの中で、高齢の方で黒や茶色の色がついたイボであれば、「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)」の可能性があります。これは、加齢とともに出現してくるほくろのような見た目の良性腫瘍です。これも放置しても、問題にはなりません。しかし、脂漏性角化症は、皮膚がんとの鑑別が必要な場合があります。皮膚科の専門医でも、見た目だけでは判断ができず、皮膚の一部を取って顕微鏡で調べる「皮膚生検」という検査が必要な場合もあります。顔にイボができたと思ったら、自己判断はせずに皮膚科医に相談するようにしましょう。

参考
あたらしい皮膚科学:第2版

実際の凍結療法ー痛いの?どれくらいで治るの?

イボの治療でよく行われる凍結療法について、実際にどのように施行しているのか、について説明していきます。
-196℃の液体窒素を皮膚に当てるので、ある程度の痛みは伴います。しかし、イボが大きく厚みのある段階では、痛みを感じる正常な皮膚までは距離があるため、そこまで強い痛みを伴うことはありません。先程説明した、綿球や綿棒に液体窒素を染み込ませて皮膚に当てる方法に加えて、液体窒素をスプレー缶に入れて、空気の圧を利用してイボを凍結させる方法があります。いずれも痛みは同じ程度ですが、スプレーで当てると音が出るので、小さいお子さんは怖がることがあるかもしれません。
おおよその目安として、イボやその周りの皮膚が白く変化するまで凍結させます。凍結させ過ぎると、イボの周りの皮膚が赤く、場合によっては水ぶくれになることもあります(写真参照)。やや痛みを伴いますが、数日すると自然に改善するので、そのようになった場合も過度に心配することはありません。また、このような赤みや水ぶくれがでるくらい強く治療したほうが、早く治るとも言われています。しかし、イボは足の裏や手指の先端にできやすいので、そのような部位に痛みを伴う発赤や水ぶくれができたら、生活に支障がでますので、なるべく症状がでない程度に治療することを心がけています。

凍結療法は、1回では改善しません。イボの大きさや部位によりますが、数ヶ月から半年程度、重症な方だと数年に及んで治療が必要な場合もあります。1回治療を行うと、1-2週間程度は間隔を空けたほうがいい、と言われています。間隔を開けすぎるとイボが成長してしまうので、短い間隔で定期的に治療を受けることが、早期の治癒につながります。
尋常性疣贅でも、多発している場合や、難治な場合は、扁平疣贅で使用するヨクイニンを服用する場合もあります。

まとめ

顔にできるイボは、様々な原因で生じ、原因によって治療方法も異なります。よって、しっかり治療を行うには、まずは正確な診断が重要です。皮膚科医でも見た目だけで判断できないケースもあり、その場合は皮膚を一部とって調べる皮膚生検という検査が必要になります。中には、皮膚がんとの鑑別を要するイボもあるため、単なるイボと自己判断せずに、皮膚科へ相談することが大切です。
凍結療法は、イボの中心的な治療方法です。1-2週ごとにこまめに通うことで早く治ります。少し痛みを伴う治療になりますが、イボ(尋常性疣贅)は放置すると、どんどん大きくなります。こまめに通院して、早く治してしまいましょう。

院長

岡田里佳

2008年名古屋市立大学医学部卒業。 内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。その後大学病院に戻り、急性期・慢性期の皮膚疾患を幅広く経験した。

資格:日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 日本内科学会認定内科医 日本リウマチ学会認定リウマチ専門医 日本アレルギー学会認定アレルギー専門医

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カテゴリ: イボ

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