2023.06.07
オンライン診療につきまして
お世話になっております。TMクリニック西新宿 院長の本田菜摘です。
今回は、病気のご説明ではなく、オンライン診療についてを題材に、常日頃思っていることや、
お願いを記載させていただきたくこちらに書かせていただきます。
まず、オンライン診療は、コロナウイルス蔓延により、医療機関への受診が困難となった方への
応急処置的な対応で厚生労働省より許可がでました。
当院でも厚生労働省が記載している、
オンライン診療の適切な実施に関する指針
https://www.mhlw.go.jp/content/000889114.pdf
を遵守して診療させていただいております。
こちらには、オンライン診療で守るべき項目として、
・騒音により音声が聞き取れない、ネットワークが不安定であり動画
が途切れる等、オンライン診療を行うに当たり適切な判断を害する場所でオンライン診療を行ってはならない。
・プライバシーが保たれるよう、患者が物理的に外部から隔離される空間において
オンライン診療が行わなければならない。
上記があります。
私としては、こちらをできる限り守りたいと考えているのですが、
最近受診者さまが、道端の移動中や電車のホーム、職場の他の方がいらっしゃる中などの状況で
受けられる場面が多く、オンライン診療=ただ都合の良い時間に受けられる診療、
と思われてしまっているのでは、と悩んでおります。
もちろん、当院は開院時間が少なく、かかりつけの患者様には大変申し訳なく思っているので、
慢性的なご病気で当院に通院中の方の同じ薬の継続の処方、や、他院の処方がわかるものを
ご提示いただいて、同じ症状に対して継続にお薬をお出しする場合でしたら、
とても良いツールだと思っております。
しかしながら、新しいお困りごとをお持ちでしたり、初めてご受診の方の皮膚症状について、
直接皮膚を診ることができず、触ることもできない状況の中で、このオンライン診療は
どこまで患者様に最適な医療を提供できるのだろうか、と、悩みながら続けている次第でございます。
さらに、上記の指標には下記記載もございます。
・オンライン診療を行う医師は、医療機関に容易にアクセスできるよう努めることが望ましい。
こちらも、私はその通りだと思っており、基本的には地域のかかりつけの先生がいらして、
対面診察で診てもらえる状況が最も理想的だと思いますが、最近は都外はおろか
関東6県を超えたご利用も増えてしまっており、上記を守れないこともございます。
当院にかかりつけの方で転居されて、継続処方をご希望の場合は対応可能ですが、
極力近くに何かあったときに、すぐに相談できる先生を見つけてください、
ということもお話しております。
皆様に対して、このようなことをお話するものとても心苦しいことではありますが、
私の医師としての守りたい理念で、やはり本当に悩んでいる方には直接診て診察したい、
そして責任も最後まで持ちたい、と思っております。
今後オンライン診療を受けられる方につきましては、こちらの文章をお読みいただき、
その上でもご希望なさるかどうか、ご検討いただけましたら幸いです。
今後、コロナによる影響が全くなくなった際は、制限をかけさせていただくことも
ありますので、どうぞご理解いただけますと幸いです。
久しぶりのコラムですのに、このような内容になってしまい申し訳ございません。
引き続き何卒、当クリニックをよろしくお願い申し上げます。
TMクリニック西新宿 院長 本田菜摘 拝

院長
本田 菜摘
2012年順天堂大学医学部卒業。 同大学病院で内科、皮膚科などの初期研修を行い、内科的スキル習得のためまずは糖尿病内科にて勤務。急性期病院で糖尿病と合併する皮膚疾患に数多く出会い、内科と皮膚科の両方診られる医師を志したいと考える。その後前院長の指導のもと、皮膚疾患を学んでいる。
資格:日本内科学会認定内科医 認定産業医
カテゴリ: コラム