TMクリニック 西新宿 皮フ科・内科

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院長コラム

2019.04.08

白班の改善に効果的は光線療法(特にエキシマライト)について

こんにちは。TMクリニック西新宿院長のおかだりかです。
白班とは、メラニン色素の異常によって皮膚の色が抜けてしまう病気で、皮膚科領域では比較的よくみられる疾患です。治療方法として、以前からステロイドの塗り薬が使用されてきましたが、最近は「光線療法」(紫外線療法とも言います)が有効であることがわかっています。光線療法とは、紫外線の波長の一部を皮膚のあてることで、色素を再生させる治療法です。ここでは、特にエキシマライトによる光線治療について詳しく説明していきます。

白班に有効な光線療法とは

白班とは、メラニン色素に異常をきたし皮膚の色が抜けてしまう疾患です。カビの感染症などにより皮膚の色が白くぬけてしまうこともありますが、多くの白班は原因がはっきり特定できない「尋常性白班」という疾患です。
尋常性白班の治療は、以前からステロイドの塗り薬が使用されていますが、効果が乏しいケースも多く、治療に難渋することも多くありました。その後、光線療法という紫外線をあてる治療が白班に有効であるという報告が出てきて、現在では白班に対しては、光線療法が有効であると広く認知されています。

太陽に当たると、皮膚の色が濃くなることは誰でも経験したことがあると思います。皮膚の白い部位(白班)に紫外線をあてることで、色素の再生を促す光線療法は、そういった経験から、理解しやすいのではないかと思います。

・周りの色素を作る細胞(メラノサイト)が白班部位に遊走してくることで、白班の色素が再生される
・皮膚の下(真皮など)に存在する色素を作る細胞が、遊走してくることで、白班の色素が再生される

などといった、多くの作用機序が考えられています。

光線療法は、あてる紫外線の波長により、以下の3つに分けらます。

<光線療法(紫外線療法)>

①PUVA(プバ)療法
②ナローバンドUVB
③エキシマライト(当クリニックで採用あり)

紫外線は、波長の長い順に、UVA(長波長紫外線:315~400 nm)、UVB(中波長紫外線:280~315 nm)、UVC(短波長紫外線:100~280 nm)に分けられます。皮膚科領域で治療に使われる紫外線は、UVAとUVBの2種類です。
以前は、UVAを用いたPUVA(プバ)療法が広く行われていましたが、現在はUVBを用いた治療が主体になっています。UVBのほうが副作用が少なく、簡単に治療ができ、効果が高いことがわかっています。

UVBの波長は280-315 nmですが、現在使われているUVBを用いた治療方法は、2種類あり、それぞれ使用する波長が異なっています。

<UVBを用いた治療方法>

①ナローバンドUVB(311±2 nmに限定した波長)
②エキシマライト(308 nmに限定した波長)

ナローバンドUVBと、エキシマライトは、用いられている紫外線の波長が異なります。白班の治療に対して、どちらがより有効であるかは、現状では統一された見解はありません。ナローバンドUVBのほうが古くから用いられており、副作用の出現や有効性などを検討した報告は多いです。一方、エキシマライトのほうが効果が高いといった報告もあります(ガイドラインにも記載があります※参照をのせる)。

次に、エキシマライトの白班の対する有効性について、詳しく説明していきましょう。

参考
日本皮膚科学会 尋常性白班診療ガイドライン

光線療法の中のエキシライトの有効性

エキシマライトは、308 nmに限定した紫外線治療機で、光線療法の治療機器の中では最も新しいものになります。限局的な照射ができるため、白班以外の正常な皮膚への紫外線照射が防げ、外来で短時間で治療が終えられます。
UVAを用いたPUVA(プバ)療法より有効であることはわかっていますが、同じUVBを用いたナローバンドUVBより有効であるかは、明確にはわかっていません。ただし、いくつかの研究で、ナローバンドUVBより色素の再生に有効であったことや、ナローバンドUVBで色素が再生しなかった部位に、エキシマライトを照射することで、色素の再生がみられたとうする報告もあります。
また、照射強度が強いため、ナローバンドUVBよりも皮膚の深い部位にも届くとも言われています。

エキシマライトなどの光線療法を行った場合の色素の再生パターンは、大きく4つに分類されます。①白班のまわりから再生する、②白班の中の毛穴から再生する、③全体的に再生する、④それらが混合し再生する。
この中でも、②白班の中の毛穴から色素が再生するパターンでは、白班が治癒する可能性が高いと言われています。

エキシマライトの有効性は90%とも言われていますが、個々の患者さんによって治療への反応性は異なります。一般的には発症早期、若い人に効果が高いと言われており、長く時間が経った白班や、手足の白班には効果が低いと言われています。
また、紫外線をあてるため、皮膚がん発症のリスクが懸念れています。しかし、ナローバンドUVBと同様に、どのくらいの量で、何回治療をしたら皮膚がんのリスクが上がるかなど、明確なことはわかっていません。加えて、ナローバンドUVBによる治療は、20年近く行われていますが、皮膚がんのリスクが有意に上昇したという報告はなく、皮膚科専門医による適切な方法で治療を行った場合の危険性は、決して高くはないと言えるでしょう。

まとめ

ここでは白班に対する光線療法(紫外線療法)について、特に新しい治療機器であるエキシマライトを中心に説明してきました。紫外線が白班に効く機序や、効果が得やすい白班のタイプについても述べました。エキシマライトを含めた光線療法は、副作用が比較的少なく、効果が高い治療方法ですが、治療を受けるにあたって、紫外線をあてることによる皮膚がん発症のリスクは理解しておく必要があります。しかし、これまで治療経験から、正確な知識をもった皮膚科医と治療を行えば、皮膚がん発症のリスクを過度の恐れる心配はないと考えます。

院長

岡田里佳

2008年名古屋市立大学医学部卒業。 内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。その後大学病院に戻り、急性期・慢性期の皮膚疾患を幅広く経験した。

資格:日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 日本内科学会認定内科医 日本リウマチ学会認定リウマチ専門医 日本アレルギー学会認定アレルギー専門医

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カテゴリ: 白班

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